不動産管理会社に勤める宅建士の維乃です。本日をもって新宿アルタが閉店…!新宿のランドマークがまた一つ消えてしまいます。
閉店に際し、1/2より様々な閉店イベントが行われ、アルタビジョンではゆかりのある著名人からのメッセージ動画が多く流れました。本日わたくし維乃も現地を訪れましたが、たくさんのお客さんで賑わっておりました!
今回の記事では、新宿アルタの歴史を振り返り、今後新宿がどのように変わっていくのか、発表されている情報をもとに分かりやすくまとめました!ぜひ見ていってください♪
新宿ALTA、45年の歴史
新宿ALTAが誕生したのは1980年4月。三越とフジテレビ、ニッポン放送の出資にて「studioALTA」が開業いたしました。三越グループの食品専門店「二幸」の跡地で、若者向けのファッションビルとして建てられました。
オープンから設置されている大型街頭ビジョンは当時まだ珍しく、「街のど真ん中でテレビが流れてる!」というインパクトは絶大!CMキャッチコピーは「アルタDEデート」で、若者たちにとって最先端のショッピングスポットでした。
1984年:「笑っていいとも!」で全国区の顔に
新宿アルタが一気に有名になったのは、1984年に始まった「笑っていいとも!」の影響が大きいです。フジテレビの人気バラエティ番組が、1階の「スタジオアルタ」から公開生放送されるようになり、全国的に「新宿アルタ=テレビの聖地」になりました。
📺 アルタ前での“タモリ待ち”
毎日12時になると、タモリが登場する「オープニングトーク」を見るために、アルタ前に人だかりができるのが恒例でした。「アルタ前」は、いつしか東京の代表的な待ち合わせスポットに。
📺 「テレフォンショッキング」で有名人が続々登場
番組の名物コーナー「テレフォンショッキング」では、毎日豪華ゲストが出演し、アルタのガラス越しに外の観客に手を振るシーンも名物に。
「いいとも!」は2014年3月に放送終了。新宿ALTAの象徴だった番組が終わり、時代の一区切りを感じさせました。
1990年代~2000年代:アルタビジョンと若者文化の発信地
1990年代から2000年代にかけては、アルタビジョンで流れる映像がトレンドのバロメーターに。特に、新曲のプロモーションや映画の予告編が流れると、「新宿で今流行ってるもの」がすぐに分かる場所でした。
📺 ストリート文化とアルタ前
1990年代後半~2000年代初頭は、コギャル文化やストリート系ファッションが流行。新宿アルタは109(渋谷)とは違う「新宿系ファッション」の発信地として人気を集めました。特に、ゴスロリ・パンク系のファッションブランドも多く入っていて、サブカル好きな若者の聖地でもありました。
2010年代:「いいとも!」終了と新宿の変化
📺 「いいとも!」終了後のスタジオアルタ
2014年に「笑っていいとも!」が終了した後、スタジオアルタは貸しスタジオとして使われるように。番組終了とともに、新宿ALTAの役割も変化し始めました。
🏬 ライバル施設の台頭
・2016年:「NEWoMan(ニュウマン)」オープン(新宿駅南口)
・2019年:「バスタ新宿」本格稼働
・2020年:「MIYASHITA PARK(渋谷)」リニューアルオープン
近年、新宿東口エリアの人の流れが変わり、新宿アルタの客足が減少。ファッションビルとしての役割が薄れ、次第に厳しい状況になっていきました。
2020年代:再開発の波と閉店
📉 コロナ禍の影響
2020年以降、新宿アルタもコロナの影響を受け、来客数が減少。テナントの入れ替わりも激しくなりました。
🏗 2025年:閉店決定
再開発が進む新宿の中で、新宿アルタは「時代の役割を終えた」として閉店を決定。2025年2月28日、多くの人々に見送られながら、その歴史に幕を下ろすこととなりました。
進む新宿の再開発、変わりゆく街並み
近年の新宿では大規模な再開発が進み、街の景色が大きく変わりつつあります。かつてのランドマークが姿を消し、新たな高層ビルが次々と建設される中で、新宿はどのように生まれ変わろうとしているのでしょうか。
小田急百貨店の閉店と新宿西口再開発
2022年9月、新宿西口のシンボル的存在であった「小田急百貨店新宿店本館」が閉店しました。長年にわたり親しまれてきたこの百貨店は、新宿駅西口エリアの再開発の一環として取り壊され、跡地には地上48階、高さ約260メートルの超高層ビルが建設予定です。2029年の完成を目指しており、オフィス、商業施設、ホテルなどが入る計画となっています。
京王百貨店の一部閉店とその影響
新宿駅西口のもう一つの老舗百貨店「京王百貨店新宿店」も、一部閉店を予定しています。1964年の開業以来、新宿の顔として親しまれてきましたが、再開発に伴い、新たな商業施設やオフィスビルへの建て替えが進められています。特に、毎年1月に開催される「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」は全国的にも有名で、多くの人が訪れるイベントでした。この変化により、新宿の「昭和の風景」がさらに薄れていくことになりそうです。
高層ビル化する新宿の未来
現在、新宿駅周辺では複数の再開発プロジェクトが進行中です。
- 小田急百貨店跡地の超高層ビル(2029年完成予定)
- 京王百貨店エリアの再開発
- 新宿駅西口エリアの全面改装(新宿グランドターミナル計画)
これらのプロジェクトが完成すれば、新宿はより近代的で国際的な都市へと進化することになります。しかし、同時に「昔ながらの新宿の雰囲気」が失われることに寂しさを感じる人も多いでしょう。
まとめ
二幸の跡地に誕生したアルタですが、「二幸前」も当時は定番の待ち合わせスポットだったようです。今後アルタの跡地に何が誕生するのかは注目ですが、また新しい待ち合わせスポットとして定着していくのかもしれません。
再開発が進む中でも、新宿には変わらずに残るものもあります。歌舞伎町やゴールデン街といったディープなエリアは依然として健在で、新宿らしいカオス感を保ち続けています。また、新宿御苑や思い出横丁といった歴史ある場所も、多くの人に愛され続けています。
新宿は今、大きな転換期を迎えています。新しい都市へと進化する一方で、その変化をどう受け入れ、どのように街の魅力を守っていくかが問われています
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